ハッシュタグ豊かな暮らし~豊かさって?~
昨日の昭和の日。
どんな一日を過ごされたのでしょうか。
普段は職業柄、連休や祝日に全く縁がないという方も、この状況下で久しぶりにお休みだったという方も少なからずいらっしゃることと思います。(うちの夫もその一人です。)
そんな休日。
先日、カズオ・イシグロの「日の名残り」を再読していた私は、どうしてもあのアンソニー・ホプキンズ演じる映画版が観てみたくなり、
がっつり鑑賞しました。
1920年代~30年代にかけての第二次世界大戦前までの回想シーンを交えながら、主人公である執事のスティーブンスの語りによって進められます。
当時の社交パーティ、貴族社会のライフスタイル、屋敷で働くスタッフたちの様子がとても生き生きと描かれていて、特に食事のシーンで出てくる食器たちにも目を奪われます。
とても静かに、淡々と話しは進んでいくのですが、スティーブンスは戦後、自由という翼を与えられた人々を見ながら、これまでの自分の生き方を想い馳せながらも、それでも現実を受け止めながら前向きに生きていこうと決心します。
さて、ここで思う「豊かさ」とは。
スティーブンスは恋愛もせず結婚もせず、必死に働き主人に忠誠を尽くしてきましたが、それこそが彼の人生であり、誇れるものでした。
結局のところ、豊かさなんて「決して他人がジャッジできるものではない」、これに尽きるのかなと。
私は自分のインスタグラムに「豊かな暮らし」というハッシュタグをつけています。
豊かな暮らしってなんなんだろう、なんて思いながら始めたことですが、自分が豊かだなと思えることこそが、まさに豊かさであり、これはもう自己満足の世界なんです、きっと。
お気に入りのカップで紅茶を飲みながら、1920年代イギリスの貴族たちの会話を想像しながら過ごす休日。これこそが私にとっても豊かさなんだなと、改めて感じた一日となりました。