日常を綴る記録

食、旅、読書、イギリスが大好き。たまに、美味しいイギリス料理や紅茶、お菓子、カルチャーについて語っています。

ある日私は息子のこの言葉で思い切り頭を殴られた、時の話。

私には今中学2年生になる息子がいます。

世の中には中二病という病気(笑)が存在しているくらいですから、我が息子もしかり。思春期特有のホルモンが彼自身を、そして母親である私も苦しめるようになってきたのは、本当にここ最近です。

ある日のこと。

きっかけは本当にたわいもないことだったと記憶しています。口喧嘩に発展しました。

ああ、分かる、私もそうだった。よく、わかる。私もあなたと同じ14歳だった頃があるんだからね。

確かそんな言葉を私は言いました。

言いながら、私はなんて彼を理解しようとしているいい親なんだろう、という気持ちを抱きながら、です。

その言葉に息子は切れました。そしてこう言い放ちました。

「どうしてお母さんに僕の気持ちが分かる?僕は日本人なのに、日本で生まれ育ったのに、初対面の人にはいつも日本語上手だねって言われる。日本人より日本人らしいって言われる。イギリスに行けば、今度はただのアジア人。イギリス人にもなれない、日本人にもなれない。そんな僕の気持ちがどうしてわかる?」

この言葉に私は全く反応できませんでした。

これまで学校でどんなことがあっても、それを理由で休んだこともなければ、いい友人たちに恵まれてきた息子。学校のことを聞けば必ず、楽しかったよ、というのがお決まりの彼がこんな気持ちでいようとは夢にも思わなかったんです。

初めて聞く彼の抱える苦悩に私はただただ凍りついてしまいました。彼のアイデンティティは完全に不完全になってしまっていたんだと。

そしてこの時初めて彼の中の大きな劣等感を知ることになりました。

学校でおかしなニックネームをつけられても、笑っていること、街中のコンビニで見知らぬ親子にコロナが移ると陰口を言われても笑っていることだって、彼のなんとかその状況や環境に溶け込もうという知恵だったんだ、と気づいた瞬間でもありました。

それが正解か不正解かなんて誰が言えるでしょうか。 彼は彼なりの方法で、彼が感じる理不尽さを消化しています。そして彼はいつか世界中を旅してとにかく視野を広げたいという夢も持ち合わせるようになったのも、この経験からなんだそうです。

タレントとして活躍するハリー杉山さんが書かれた記事です。⬇︎

https://goetheweb.jp/person/slug-n24b2cb2201ff

Stay homeが続く中、考える時間も嫌でも増えます。笑

ハリーさんの記事を読んだことで、こうして記しておこうと思い立ちました。

まだまだ私は未熟者。

学ぶことが多いなあ。

読んでいただきありがとうございました。